近年、SDGsへの気運の高まりや社会の多様化により、ユニバーサルデザインフォント(UDフォント)への関心が高まっています。株式会社モリサワでは、自治体や企業がUDフォントを組織導入できるプランをご用意しており、すでに多くの組織にご導入いただいています。
この記事では、以下2つのポイントを中心にでUDフォントの組織導入プランをご紹介します。
- UDフォントを自治体や企業で包括契約するメリット
- スタートアップ支援のご紹介
UDフォントを自治体や企業で包括契約するメリット
そもそもUDフォントって何?
年齢や障害の有無、個々の能力差などにかかわらず、多くの人々が利用しやすいように「ユニバーサルデザイン」の思想に基づいた、読みやすいフォントが「UDフォント」です。
モリサワでは「文字のかたちがわかりやすい」「文章が読みやすい」「読み間違えにくい」の3つのコンセプトに沿って、フォントをデザインしています。
自治体や企業でUDフォントを使用することで、ユニバーサルデザインへの対応や、SDGsの「誰も取り残さない」を文字による情報発信の点から実現できます。
また、以下の点が業務改善の効果として期待されています。
- 読み間違えにくい → 顧客や同僚との意思疎通の齟齬を減らす
- 文章が読みやすい → 速く読めることで、労働時間の短縮化、目の負担の軽減(健康経営)
このようにUDフォントでは、配慮の具体化や業務改善など、さまざまなメリットがあります。
UDフォントを組織導入するメリットは?
従来までは、UDフォントをデザイン部門や広報部署のみ導入し、広報制作物や商品パッケージなどのデザインにUDフォントを利用するケースが多くみられました。
しかしそれ以外の部署でも、プレゼン資料や提案書といったビジネス文書で外部への発信を行うシーンは多いです。また、学校などの教育現場では、教材の作成、生徒や保護者へのお便りなど様々な制作物が発生し、そこでは読みが困難な生徒への配慮が求められます。
さらに前述のように業務改善効果も期待できることもあり、最近では一般の従業員の業務PCにもUDフォントを入れる動きが広まっています。
職場の中で限られた人のPCのみにフォントが入っている場合、データの受け渡し時にフォントがないことが障害になることがありますが、組織で導入することでその心配もなくなり、スムーズなデータの受け渡しが可能です。
組織で導入することにより、フォントの持つ業務改善効果をより広範囲で享受でき、誰でもがユニバーサルデザインに配慮した資料作成が可能になります。
組織導入のプラン
組織導入は、PC100台以上からプランのご用意があります。
- 教育機関…年間118,800円~(税込)
- 公共団体及び企業…年間316,800円~(税込)
※1000台以上の場合は別の価格帯を設定しています
詳細は下記のページをご連絡ください。
スタートアップ支援のご紹介
ご導入いただいた組織には、「伝わる資料作成」の研修を行っています。
UDフォントは読みやすくデザインされたフォントですが、資料の読みやすさや伝わりやすさは、フォント以外の要素にも大きく影響を受けます。
例えば…
- 全体のレイアウト構成
- 色
- 図表のデザイン
- 文字サイズ・行間などの書式設定
など、紙面上のすべてのパーツの見た目が、伝わりやすさに影響を与えます。
そのため株式会社モリサワでは、長年デザインや出版の業界とのお付き合いで得た知見を元に、資料のデザインについてアドバイスする研修を行っています。
その内容を見てみましょう。
研修の内容
研修内容は以下の形で進んでいきます。もちろん要望に応じてカスタマイズも可能です。
- UDフォントやレイアウトのポイントに関するレクチャー動画を視聴
- 実際に業務で使用している資料について、「誰に何を届けたい資料なのか?」を、専用シートを使って分析
- 「2」で分析した内容を踏まえ、資料をリメイク
- 集合研修にて、リメイクした資料に対して、モリサワがプロの目線から読みやすさやUDへの対応についてフィードバック
集合研修は「4」のみで「1~3」は各自のご都合に合わせて進めていただけるので、まとまった時間の作りにくい職場でも研修実施が可能です。
さらに、研修では実際に業務で使用している資料を使うので、研修でリメイクし講師のフィードバックを終えた資料を、翌日からそのまま業務にご活用いただけます。定型業務のテンプレートとしている資料を研修でリメイクすれば、UD化された資料で継続的に業務が可能です。
受講者ごとに資料を持ち込みリメイクを行うので、一度の研修で組織全体のさまざまな資料についてデザインのUD化が可能です。
リメイクされた資料
では、実際に研修でリメイクされた資料を見てみましょう。
実例1:自治会加入促進チラシ
改善した点
- フォントが丸ゴシック系になり、優しく親しみやすい印象になった。
- 見出しと本文で太さ・大きさを変えているので、メリハリが出てわかりやすくになった。
- ピクトグラムを使うことで、各項目の内容が読者に理解しやすくなった。
実例2:介護予防啓発チラシ
改善した点
- リメイク前は冊子だったものを、リメイク後はポスターに作り替えた。写真と文字を大きく大胆に配置したため、見た人の目に留まりやすいポスター向きの紙面構成になった。
- キャッチコピー「知っ得・やっ得 健康づくりポイント満載」が入り、読み手の興味を引き立てるものになった。
実例3:中学校の学年通信
改善した点
- 読み手に一番伝えたい内容は「1学期末までの予定」と回答いただいたが、一学期末までの予定も、真っ先に目に入る構成にリメイクされた。
- 表にグレーの背景色をつけて罫線を無くしたことで、スッキリとして見やすくなった。
- 見出しと本文で、フォントの太い・細いのメリハリが出たため、見出しが目に入りやすくなった。
このように、短時間の研修を受講して実践するだけで、リメイク後の資料は格段に読みやすいものになってます。
研修のレポート
過去に行った研修のレポートを掲載しています。ご興味のあるかたはこちらの記事もぜひご覧ください。
まとめ
この記事では、UDフォントの組織導入について以下の2点を解説しました。
- UDフォントを自治体や企業で包括契約するメリット
- スタートアップ研修のご紹介
日ごろ使っているフォントを変えることはとても小さなことですが、UDフォントで得られる効果はとても大きなものです。モリサワではフォントを販売するだけでなく、より効果的に使っていただけるようスタートアップ研修を行い、資料のUD化をサポートします。
広く皆様の業務改善のお手伝いができれば幸いです!ご興味のある方は、ぜひ弊社までご連絡ください。
UDフォントの組織導入のお問い合わせは下のボタンから
※「自治体・教育機関向け」と記載していますが、企業の方もこちらからお問い合わせください。