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2022.07.06

トヨマネさんに聞く「伝わる」パワポ道!2 見やすい資料のコツは“文字のメリハリ”にあり!

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プレゼンや企画資料で、自分の伝えたいことが伝わらなかった経験はありませんか?このコラム連載では、パッと「伝わる」ためのノウハウをツイッターで発信し、9万人以上のフォロワーを集めている『パワポ芸人』ことトヨマネさんが、パワーポイントでの資料作成のコツとフォントの関係についてお伝えします。

文字のメリハリってなんだ?

突然ですが、皆さんは「文字のメリハリ」を意識していますか? 仕事のメリハリは意識しているけど、文字のメリハリはちょっと意味がわからないかな…そんな方も多いかもしれません。しかし、資料を見やすくするためにはこの「文字のメリハリ」が非常に大事なファクターになるのです。

そんなことを急に言われてもイマイチイメージができないと思うので、皆さんの身近によく見られる二つの事例を使って、文字のメリハリについてちょっと考えてみましょう。

例①「新聞」

最近、紙の新聞読んでますか?スマホの普及で若干押され気味の紙の新聞ですが、新聞は資料の見やすさを考える上でとても重要な示唆を私たちに与えてくれます。

紙の新聞を読むとき、私たちは無意識にまず「見出し」を読んでいます。見出しというのは、太くて大きな文字で書かれた記事のタイトルのようなものですね。

見出しを読んでちょっと興味を持つと、その近くにある「小見出し」を読みます。これを読むと、ざっくり記事の要旨がつかめます。

小見出しを読んでいよいよ記事の内容に興味が出てくると、そこで初めて「本文」を読みます。小さくぎっしりと書かれた文字で、多くの情報を伝えてくれます。

あまり意識しないですが、実は新聞というのは大きく「3種類の文字」で構成されているのです。(スポーツ新聞とかはもっと複雑ですが)これらの文字たちは、それぞれに意図をもってサイズや太さを変えてデザインされています。

例②「プラン表」

次に事例に使うのはプラン表です。これは皆さんおなじみ(?)の「きびだんご定期給付サービスDonbraCo」のプラン表ですが、よく見ると左下にち~さくヤバめの注釈が書いてあります。

倫理的にはかなりアレですが、このようにあまり積極的に見てほしくない文字は小さく表記することで注目されづらいようにすることもできるわけです。ここでも、内容の属性が異なる文字たちが、意図をもってサイズや太さを変えてデザインされていました。

文字のメリハリがなければ…

では、このような文字のメリハリがもしなかったら、これらの例はどのように変わってしまうでしょうか。それは例えば、

こんな感じの1ミリも読む気がしない新聞になったり、

こんな感じの、加入する動物が一匹たりとも現れないダメすぎるプラン表になったりします。文字のメリハリの重要性がおわかりいただけたことでしょう。

文字のメリハリをつけるコツ

では、文字のメリハリをつけるためにはどのような点に注意するのがよいでしょうか?ポイントは、大きく二つあります。

❶大きさと太さでメリハリをつける

まず大事なことは、「大きさと太さでメリハリをつける」ということ。文字を強調しようと思う時、ついつい赤字にしたり、赤い枠で囲んだり、マーカーを引いたりしてしまいがちです。

しかしこれらの装飾は、要素を無駄に増やしてわかりづらくなる原因になります。そこで、まずは「大きさ」と「太さ」で強調することができないか考えてみましょう。

新聞がそうしているように、色や線を使わずとも、大きさと太さで強調することは十分可能です。まずはこの二つで強調する方法を考えてみて下さい。

❷太さの違いが示せるフォントを使う

新聞がそうしているように、色や線を使わずとも、大きさと太さで強調することは十分可能です。まずはこの二つで強調する方法を考えてみて下さい。

「太さ」で強調するためには、様々な太さがあるフォントを使うことが必要です。必ず様々な太さ(=ウエイト)を持ったフォントを使うようにしましょう。


また、BIZUD 新ゴなどのフォントはBボタンで選べる「太さ(=ウエイト)」以外にもウエイトのバリエーションが揃っているので、思い切って太さにメリハリをつけるとよいでしょう。


「MORISAWA BIZ+」では、ひとつの書体に4〜5つのウエイトを収録しています。ウエイトのラインナップやウエイトの用途はこちらから要チェック。

メリハリ重視で見やすい資料

見やすい資料を作るために、文字のメリハリが重要なことがおわかりいただけたかと思います。ところで、メリハリが大事なのは実は資料だけではありません。プレゼンも、仕事も、メリハリが大事。あえて沈黙を長くとって注目をグッと集めたり、時にはゆっくりバカンスしたり。単調な繰り返しからは、ステキなサムシングは生まれません。さあ、あなたも今日からレッツメリハリ!

トヨマネ(豊間根 青地)

1994年東京都生まれ。東京大学工学部卒。サントリーで通販事業のCRM・広告などを担当する傍ら、趣味のパワーポイントで作成したスライドがツイッター(@toyomane)で反響を呼ぶ。「くだらないけど、ためになる」をモットーに、スライド作成に役立つノウハウや、あまり役立たないネタ画像等を発信。 近著「秒で伝わるパワポ術 仕事でもSNSでも〈いいね〉がもらえるスライド作成のコツ」


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もっと伝わるスイッチPROJECT
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