コラボ企画

2020.10.28

神田外語大学×モリサワ 産学連携プロジェクト

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神田外語大学様と株式会社モリサワが、UDフォントを活用したポスター作成の企画を行いました。 積極的にSDGsに取り組んでいる神田外語大学様は、「4.質の高い教育をみんなに」の目標達成に、モリサワのUDフォントが役立つと感じたことをきっかけに、学内におけるUDフォントの活用を進めていただいております。 

そして、今回は「ユニバーサルデザインと地域課題の解決」をテーマに、身近な地域課題をユニバーサルデザインで解決するアイディアを、ポスター形式で学生に発表していただきました。 

なお今回は、全授業をオンラインで実施し就職活動などにより参加できなかった学生も、課題に参加いただけるようになりました。 授業を通して、学生の皆様には身近な地域課題に向き合いながら、ユニバーサルデザインや文字が持つ可能性についても考えていただきました! 

授業の流れ

まずは、最初の授業で今回の課題内容と、ユニバーサルデザインの考え方から作られているフォント「UDフォント」があることを学びます。 
そして、ユニバーサルデザインと地域課題の解決に関するアイディアを検討し、2回目の授業ではポスターとして形にするために必要な、「伝わるレイアウトのコツ」と「UDフォントの有効的な使い方」を学んでいきます。 

最終日には代表の学生様より作品を紹介していただき、モリサワから作品に対するフィードバックを行いました。 
発表していただいた学生に対するフィードバックを聞くことで、直接フィードバックを行えなかった学生様も、自分の作品をより良くできるポイントが見えてきたのではないでしょうか? 

アンケートの内容 

授業終了後には学生様にアンケートを実施し、このような嬉しい声をいただきました。 

Q.今回の授業は、今後の役に立つ内容でしたか?

Q.どのような場面で役立つ内容だと思いますか? 

「今後働く時にUDフォントを利用していきたいです。企業のためにも世の中のためにも役立つと思います。今回学んだUDフォントを通して、まだ自分が知らないユニバーサルデザインがあると思ったので、自分の知識をより深めていきたいと思いました。」

「今後自分が色々制作する立場になると思うから、その上での心構えとして、自分中心ではなくて、皆にとっても伝わりやすいものを作る意識が芽生えたと思う。」

この他にも、意識的に「見やすさ」や「フォントの選定理由」を考えるようになったり、日常でUDフォントを意識するようになり視野が広がった、という意見もありました。 

Q.学内でUD フォントの利用が進んで欲しいと思いますか?

Q.学内のどのような場面でUDフォントの利用が進んで欲しいか教えてください。 

「在学生用に授業で使うものや、新入生へのパンフレット、宣伝用の神田外語大学のポスター、そして留学生へ向けた案内も、UDフォント利用が進めばいいと思います。」

「特に神田外語大学は様々な文化圏の人が在籍する場でもあるので、まさに使われるべきだと感じます。」

この他にも、学生に関わるiPadなどの電子機器や、大学のWebサイト、学食のメニュー などでの利用が進んで欲しい、という意見を多くいただきました。

 

Q.今回の授業に対する感想

「文字や画像の始まりの位置を揃えることで、制作物が綺麗に見やすくなることを学ぶことができてよかった。自分で作ったものに関しても、位置や文字を変えるだけで印象が変わったので驚いた。今回得た知識を今後も活かしたい。」

「お店のロゴやチラシなどの、フォントや配置を見るようになった。自分だったらもっとウェイトを持たせるや配置はこうするなど、イメージをするようになった。 」

「今までフォントの重要性をあまり意識してこなかったが、すべての人々にとって読みやすいフォントを使用することは、社会にとって多くの課題を解決するためのカギとなると感じ、とても関心を持った。 」

この他にも、相手の気持ちになって考えることの大切さを感じた、地域にある掲示物や配布物を見て何のフォントを使っているか意識するようになった、フォントに関する幅広い知識を学べた、というような意見がありました。 

学生様にフォントやレイアウトの必要性を感じていただけた事が分かる、アンケート結果になりました。 
わずか3回の授業でしたが、様々な視点から物事を考え、多くのことを吸収してもらう事ができたのではないでしょうか。これからの学生生活や社会人になった際に、今回の授業で学んだことを活用していってほしいです! 

授業に対する、先生からのコメント

神田外語大学 言語メディア教育研究センター 
准教授(センター長) 石井 雅章 様

企業との連携授業は様々な科目・形態で実施してきましたが、今年はオンライン授業での連携授業となりましたので、私にとっても初めてのチャレンジとなり、大変刺激的な経験となりました。フォントの効果的な選択やレイアウトの考え方については、プロであるモリサワ社のスタッフによる解説が説得力があり、学生の理解も深まったのではないかと感じています。

学生からは、「企業の方から評価される機会があることでモチベーションが生まれました」「趣味で動画制作をするのですが、字幕などの文字の使い方が格段に上達しました」などの声を聞くことができました。

石井先生、貴重なコメントをありがとうございました。

次回の記事では、素敵なアイディアを発表いただいた2名の学生様の作品と、インタビューをご紹介します。 

神田外語大学様と株式会社モリサワが、「ユニバーサルデザインと地域課題の解決」をテーマに、身近な課題をユニバーサルデザインで解決するアイディアを、UDフォントを活用したポスター形式で発表いただく授業を行いました。 

前回の記事では、授業を終えての学生や先生からの声をご紹介しました。今回の記事では、素敵なアイディアを発表いただいた2名の学生様の作品と、インタビューをご紹介します。 

補聴器『音色』(ねいろ) 

制作者:外国語学部 国際コミュニケーション学科 三科 麗乃さん 

Q.今回の課題に対する印象 

課題を聞いたとき「ユニバーサルデザイン化することで地域課題を解決???」と難しく感じました。今回の課題に取り組むまでは、日常生活でユニバーサルデザインを意識することが少なかったので……。 

私は、新しい企画やアイディアを考えることが好きなので、作品を創る過程がとても楽しかったです!

Q.作品紹介 

コロナウイルスの影響で検温の機会が増えた事から生まれたアイディアです。私の祖父は体温計の「ピピッ」という高音が聞こえず、検温に時間をかけていました。健常者の祖父が聞き取りづらいという事は、聴力に障害のある人にとっても不安を抱える要因になっているのではないかと考えました。 

そこで、高齢者を対象として、視覚的に自分の体温が分かる補聴器を提案しました。 
ポスターを統一感のある配色にしたのも工夫した点の一つです。 

Q.書体の選定理由 

使用フォント:BIZ UD新丸ゴ BIZ UD新ゴ 

講義の中で「使うフォントの種類は少ない方が見やすい」と学んだので、2種類のフォントに絞って表現しました。高齢者にも分かりやすい、ポスターとして遠くからでも見やすいものにしたいという想いから、UDフォントのゴシック体・丸ゴシック体を選びました。 

Q:課題をやる前後で変わったこと、気づいたこと 

レポートや課題に取り組む度に、フォントを意識するようになりました! 
UDフォントには、誰もが暮らしやすい社会を作るために小さなところに工夫を施す「日本人らしい思いやり」が込められているような気がします。 

少しフォントが変わるだけで、印象や読みやすさに変化が生まれてくるので、より多くの場面でUDフォントが活用されることを願っています。 

◇モリサワからのコメント 

日常のちょっとした気づきから生まれた、思いやりのあるアイディアを発表いただきありがとうございます。コンテンツを揃えるというポイントを抑えて、高齢者というターゲットの事を考えた書体選びを行っていただき、講義の中でお伝えした内容を、存分に反映いただいたポスターを作成してくれました! 

ニコニコみんなのテーブルトレー
~すべてのひとに、快適なひとときを~ 

制作者:外国語学部 英米語学科 大園 恵美莉さん

Q.今回の課題に対する印象 

オリンピックのボランティアとして活動する予定だったため、日ごろからユニバーサルデザインについては、考える機会がありました。 

しかし、今までフォントを意識して何かを作るという経験をしたことがなかったので、今回の課題はとても興味深い講義でした。 

Q.作品紹介 

私の父は、家の中では車いすを中心とした生活をしています。 
今回の授業で、身近な課題を解決するというテーマを考えた時に、父は自分でできることは一人でやろうとしているのですが、以前から食べ物を運ぶときに危ないと感じていたことを思い出しました。 
障害のある方だけでなく、誰でも使える物として食品トレーを選びました。 

Q.書体の選定理由 

使用フォント: BIZ UD新ゴ BIZ UD黎ミン BIZ UD新丸ゴ UDデジタル教科書体 

「この文章にあったフォントは何か?」を考えてフォントを選びました。 
また、この機会にいろんなフォントを使ってみたいと思い、ポスターに盛り込んでみました! 

個人的にはUD黎ミンが好きですが、一番使いやすいフォントはUD新ゴだと感じています。 

Q.課題をやる前後で変わった事、気づいたこと 

イメージにあったフォントを選ぶと、資料の説得力に違いが出て、パッと見たときに興味を持ち、読みたいと思ってもらえる資料になるのだと、今回の課題を通して気づきました。 

講義が終わった後にも発信物を作ることがあったのですが、今では意識的にフォントを選ぶようになりました。 

◇モリサワからのコメント 

自身の体験を基に「誰もが使える」という点に着目した、素敵なアイディアを発表いただきありがとうございます。 

当事者だけでなく、誰にでも親しみを持ってもらえるように、オシャレな場所にあっても馴染むようなデザインを意識して、「色味」にも気を配り作成いただきました! 

今回、課題に取り組んでいただいた皆様が社会人となった際、フォントが直接的に仕事に関係する機会は少ないかもしれません。しかし、授業を通して学んだ文字やレイアウトの知識は、これから社会に出て世界で活躍される皆様が、「伝える」場面できっと役立つはずです。 

この度の授業が、今まで気に留めていなかったフォントに意識を向ける、きっかけになればうれしいです!