インタビュー

2020.08.12

上智大学短期大学部 狩野晶子先生インタビュー

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上智大学短期大学部
狩野晶子 先生

Q. どんなお仕事をされていますか?

上智大学短期大学部 英語科の教授として、英語教育に関わっています。早期英語教育分野での30年以上のキャリアを活かし、小学校外国語(英語)の授業実践や先生方の研修を全国で実施しています。また、短大の学生たちが行う、年間のべ160学級での英語授業の監修と指導にあたっています。
小学校における外国語(英語)教育は2008年度から始まったまだ新しく若い分野です。今の先生たちはまだ小学校での英語の授業経験が無い世代であり、他の教科と比べ小学生の「英語」のイメージが共有されておらず、さらに、成長期の幅広い小学生の発達段階に合わせた指導の難しさもあります。

Q. フォントのスイッチが、“ON”になった瞬間を教えてください。

英語の教材作りを通して、使用場面や目的、対象者の認知発達段階に応じた書体選択が大切だと実感したのが、フォントのスイッチが“ON”になった瞬間です。英文こそ、使用場面ごとにフォントで読みやすさが変わります。大人が密度の濃い文字量の英文を読むときはローマン系の書体が読みやすい。でも、小学生にふさわしい文字の大きさや文字量で教材を作るときには、UD欧文フォントだと読みやすさが格段に上がると感じます。

Q. よく使うモリサワのUDフォントとそのご利用シーンはなんですか?

大学での仕事関連では、和文は「BIZ UDP黎ミン」をよく使います。1行あたりの文字がコンパクトにまとまるので使いやすいです。小学生を対象にした教材やスライドなどは、やはり和文は「UDデジタル教科書体」、欧文は「UD Digikyo Latin」や「UD Digikyo Writing」を使っています。
ただ自分のパソコンから他のプラットフォームに持っていくと相手の書体環境によって文字化けしてしまうので、PDFにしています。WindowsOSのバージョン違いや、MacやiPadなどOSやデバイスの違いを意識しないで使えるように、これらの書体が教育現場の標準として使えるように広まってくれると嬉しいですね。

Q. モリサワで先生方の教材作りを応援することも考えていますが、何か良いアイデアはありますか?

先生方が簡単にプリントして作れるようなアルファベットのカードを作っています。大文字と小文字を4線上に示したカードで、学校でプリントし裁断するだけで使えるようにモノクロで作っています。

よく教科書の後ろにアルファベットのカードがついていますが、同じ文字が1枚ずつしかないので、プリントして沢山作れた方が良いです。また、子どもたちが単語を覚えるときに、ひと文字ひと文字の形でなく全体のシルエットで覚えるということがあります。「a」「o」などxハイトに収まっている字、「l(エル)」「h」などxハイトより上に突き抜けている字、「p」「g」など下に突き抜けている字など、小文字をブロックで見せられるようなフォントやカードがあっても面白いですね!

※今回、狩野先生の監修の元、英語の先生方への授業応援教材として、話に出てきたアルファベットカードとブロックカード、PowerPointで使えるカードデータを提供する運びとなりました。ぜひ、下記にアクセスし、各教材をDLしてご利用ください。

アルファベットカード 小文字(カラー)
アルファベットカード 小文字(モノクロ)
アルファベットカード 大文字(カラー)
アルファベットカード 大文字(モノクロ)
ブロックカード 小文字(カラー)
ブロックカード 小文字(モノクロ)
英語授業応援素材1(PowerPoint)

Q. これからモリサワのUDフォントに期待することは何ですか?

今、コロナの影響で、大学の授業は対面でなく全てオンライン授業となり、沖縄から北海道まで全国の生徒たちとZoomで一斉に繋いで講義をし、課題を出しています。小学校の訪問授業もできないので、学生には動画での配信とワークシートをデジタルデータで作ってもらい、小学校に提供しようと準備しています。学生たちはスマホのソフトなどを使って動画をうまく作ってきますが、キャプションがいまいち読みやすい書体になってないので、流れていく字幕などでも読みやすいUDフォントを使える環境を提供してほしいと思っています。コロナの影響もあり、先生方が動画教材を作ることも増えていますので、需要はあると思いますよ!
セミナーや勉強会などアンテナを張っている先生方のスライドがUDフォントに変わってきたのを見て、モリサワさんが頑張っているのは肌で感じています。これからも子どもたちの学びのために、頑張ってくださいね。

学生たちの教材作成風景

狩野先生、インタビューにご協力いただき有難うございました。