コラボ

2022.12.07

桑沢グランプリ2022に協賛しました!

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専門学校桑沢デザイン研究所の文化祭「桑沢祭」で行われる学内コンペティション「桑沢グランプリ」。毎年テーマに沿った作品を学生さんが出品し、デザイナーやアーティストが講評・審査しています。今年はモリサワも、協賛企業として参加させていただきました!

2022年のテーマは、「こころま」。

心と間を合わせた造語。
まず自分と向き合って、そこから他人へも心の空間を寄せてみる。
気難しく考えなくていい、そんな言葉。
あなたにとってのこころまはなんですか。

「桑沢グランプリ2022 ポスター」より

自分なりの解釈ができるテーマを受けて、当日の会場では平面作品や立体作品、プロダクトデザインやファッションデザインなど、さまざまなジャンルの力作が並びました。

モリサワ<br>文教担当
モリサワ
文教担当

モリサワでは、フォントで皆さんの文字コミュニケーションを促進したいという思いから、作品自体の評価の他に、審査基準の一つとして「パネルなどの作品解説ツールを含め、作品の意図や思いが伝わる作品になっているか?」という項目を設け、協賛賞を選定しました。

見事モリサワ協賛賞を受賞された作品と、学生さんへのインタビューをご紹介します!

モリサワ協賛 最優秀賞

松田あやのさん「余花の巡り(よかのめぐり)」

松田さんより、作品と作品解説ツールについて、コメントをいただきました。

Q.作品のこだわりポイントや、制作で苦労した点を教えてください。

マグネットの印刷にこだわりました。
透明アクリルにUVプリントで印刷し、線画の箇所はクリアインクでプルッと盛り上げて繊細さを表現しました。たくさんの花を扱ったので、花の配置に苦労しました。キレイにみえるレイアウトを模索しました。

Q.パネルやポスターで、作品の良さやコンセプトを伝えるために苦労したこと

開花を記録し、その人の花暦(カレンダー)を作ることができる作品を作りました。使い方の説明に苦労しました。カンタンに使えることをアピールするため、使い方を3点でまとめ、それぞれ挿絵をつけ直感的にわかるようにしました。

Q.フォント選びのこだわり

「花」という繊細な題材に合わせたフォントを選びました。柔らかな雰囲気にしたかったので、「秀英にじみ明朝」を使いタイトルを作りました。

ポスターは目を引くように写真を大きく配置しました。タイトル周りは余白をとり、優しい雰囲気にしています。花の色がカラフルなので無彩色のグレーの帯を引き、説明をまとめました。また、作品それぞれにキャプションを作り、わかりやすい展示を心がけました。

モリサワ<br>文教担当
モリサワ
文教担当

身の回りで見つけた花で、その人だけの花暦が作れる華やかな作品です。花のマグネットやシートなどのツールを使い、季節による花の変化を観察することができます。コンセプトを解説するポスターやパネルも含め、細部まで作りこまれていたことが目を引きました。
フォント選びも丁寧で効果的ですね。オールドスタイルの明朝体は作品の優美な雰囲気を引き立て、キャプションなどの小さい文字の箇所は、読みやすくシンプルなニュースタイルのゴシック体を選んでいます。手書きの文字も良いアクセントになっています。

モリサワ協賛 優秀賞

加藤前衛さん「stage」

加藤さんより、作品と作品解説ツールについて、コメントをいただきました。

Q.作品のこだわりポイントや、制作で苦労した点を教えてください。

最小限のデザインでコンセプトを表現し、柔らかいけれどキレのある造形にこだわりました。
花瓶の縦横比の最適なバランスを見つけることに苦労しました。切り花のサイズや花瓶としての安定感など、多くの点を考慮しました。

Q.パネルやポスターで作品の良さやコンセプトを伝えるために苦労したこと

直感的にイメージを伝えられるように「文章としての情報」を最小限にしながら、伝えられる情報を最大化するにはどうすればいいか、検討を重ねた点に苦労しました。

Q.フォント選びのこだわり

作品のイメージに合うようなフォントを選択しました。フォントの種類だけでなくカーニングを施し、最適なイメージを出せるように意識しました。

Q.作品解説ツールをレイアウトするにあたっての工夫

直感的に意図を感じ取れるように写真とスケッチを使い、コンセプトからディテールまで明快で直感的に伝えられるように工夫しました。

モリサワ<br>文教担当
モリサワ
文教担当

「落ちる葉や花びらを受け止める花瓶」という独自の視点が魅力的な作品です。花瓶のデザインはもちろんのこと、コンセプトを解説するシートのレイアウトや、ポスター写真の撮り方などにも、世界観とこだわりを感じました。

シートの文字は多くないですが、気をつけて設定されているのがわかります。タイトル「stage」の文字間を開け気味にしているのが風通しが良く効果的ですね。落ちる花びらや葉のような、繊細な世界観づくりに一役買っています。
リード文は文字間をあけていないので、対比が生まれ、紙面がのっぺりせずにメリハリが出ています

山田美宇さん、由井麻莉菜さん「あちらべこちらべの心緒」

山田さん、由井さんより、作品についてコメントをいただきました。

Q.作品のこだわりポイントや、制作で苦労した点を教えてください。

透明なフィルムを3枚に分けて、思っている言葉と口に出す言葉の違いを表現しました。
その中にある思っている言葉と口に出す言葉が同じもの(本音)はあなたにとってどの様な存在かを問う作品です。
2人のイメージのすり合わせと、文字での感情表現と使い分けに苦労しました。

モリサワ<br>文教担当
モリサワ
文教担当

複数の透明なフィルムの上の文字で「本音」と「うわべ」の言葉を分けるという、見る人に伝わりやすい表現方法がよかったです。手書き文字のデザインが工夫されていて、状況を想像したり、自分の経験に置き換えたりと、考えながら楽しめる作品だと感じました。

グランプリやデザイナー賞を受賞された作品は、桑沢グランプリのTwitterでご確認いただけます。
参加者の皆様、ありがとうございました!