コラボ

2019.02.21

HAL名古屋 × 帆風 × モリサワ 産学連携プロジェクト

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専門学校HAL名古屋様、株式会社帆風様、株式会社モリサワとのコラボ企画のご紹介です。フォントにあまりなじみのない学生にも、フォントの感性を”ON”にしてもらいたい!という思いから「モリサワフォントを擬人化(キャラクター化)した、MORISAWA PASSPORTアカデミック版のプロモーションツールの提案」というテーマで考えていただきました。

今回、チームにはイラストを描ける学生、描けない学生が混在していました。
「書体の特徴を理解し、その書体のイメージに合致するイラストを制作する」という今までにない課題の難しさに直面しながらも、チームワークを生かして取り組んでいただきました。

中間発表では、どの書体でどんなキャラクターをデザインし、どんなツールを作成するのか、方向性をチェックしました。

そして迎えた最終発表。
チームによってカラーが全く異なる、新鮮な発表になりました。

絆創膏が学生同士のコミュニケーションツールとしても使えることに着目。「シネマレター」を選び、キャラクターがフォントの世界に誘ってくれるような、ユニークな提案をしてくれたチーム。
※アイキャッチ写真の絆創膏ボックスは、MORISAWA PASSPORTアカデミック版のパッケージを模して(!)モックアップを制作いただいたものです。

連綿体(つづけ字)が特徴の「みちくさ」を選び、フォントを使用し、様々なデザインに挑戦することで、自分の力に「繋げて」もらえるような、イラストSNSを絡めた企画を考えてくれたチーム。

フォーク」が、4種類のウエイト(文字の太さ)でそれぞれ印象や使い方が変わることに気がつき、性格の異なるチャーミングな4姉妹のキャラクターで表現してくれたチーム。

書体の使用事例を調べ、街中のポスターや可愛いパッケージデザイン、若者に人気の動画作品に使用されている「すずむし」で、親しみを持たせるような提案をしてくれたチーム。
選ぶ書体が偏りがちな学生に向けて、個性的なデザインの「うたよみ」を使用することでデザインの幅が広がることを、可愛いキャラクターでアピールしてくれたチーム。

どのチームも、どうしたら同じ学生に書体の魅力が伝わるのか?じっくり考えていただいたことが伝わってきました。

そして選ばれたのは「ららぽっぷ」をテーマに、クリアファイルを提案してくれた「Braboチーム」。しっかりとした問題点の分析や、ゴールへのアプローチの納得感が決め手になりました。
こちらのチームへのインタビューは、次の記事に掲載します。お楽しみに!

前回の記事では、HAL名古屋の学生の皆さんによる、最終発表までの様子をお届けしました。
今回は、見事「モリサワ賞」と「帆風賞」を受賞された「Braboチーム」にフォーカスし、チームリーダーの宮地貴大さん、小田切真由さん、出口樹さん3名へのインタビューをご紹介します。

こちらのチームは、ポップでファンシーな印象のかな書体「ららぽっぷ」を、魔法少女に変身するキュートな女の子「らむねちゃん」にキャラクター化していただきました。モリサワフォントの中でも個性的なデザインのフォントを選ぶことで、記憶に残るキャラクターにできるのではと考えたそうです。

キャラクターデザインでは、まず「ららぽっぷ」の印象を分析してから、案をまとめていきました。「ららぽっぷ」の独特の形を、文字としてではなく、ステッキやマスコットのモチーフとして使うなどの工夫も光りました。

そして、MORISAWA PASSPORTアカデミック版を広げるツールとしては、HALグループの学生さんたちで使われている課題表紙(課題提出時の表紙として使用するための用紙)をしまうためのファイルを提案していただきました。

※写真は、モックアップとして作成いただいたものになります。

また、訴求ターゲットを「HAL名古屋に入学したばかりの、グラフィックデザインを学ぶ女子」と設定し、実際にHAL名古屋に在学する下級生からアンケートを取り(どうしたらより製品を知ってもらえるのか?どんな時にフォントが必要になるのか?)考えていただいたことも、高い評価に繋がりました。

課題に取り組むことで、フォントの「顔」が見えてきた

元々デザインと文字の関係に興味を持っていたという宮地さん、イラストが得意な小田切さん、データをまとめてくれた出口さん。それぞれ違う3人に、課題に取り組んだことで何か変化があったかお伺いしました。

宮地:
フォントはデザイン要素の一部として認識していたが、擬人化という課題に取り組んだことでキャラクターが見えてくるというか……、本当に人格があるような感じがして、親しみがより増しました。

小田切:
私も「ららぽっぷ」以外の書体を見ても、こんな顔してそうだな?こんな性格かな?と想像するようになりました。

出口:
自分はあまりフォントに対してのこだわりがなくて、今までは「リュウミン」とか、自分の好きなフォントばかり使っていました。今回フォントを調べていく中で、種類がたくさんあることや、フォントでデザインの幅が広がることに気がつきました。

チーム全員の熱意で、説得力ある素敵なプレゼンになったと思います!

これからBraboチームは、実際にHAL名古屋の学生の皆さんに配布できるよう、準備を進めていきます。引き続きご期待ください!