コラボ

2018.07.12

東洋美術学校 × モリサワ 産学連携プロジェクト

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2017年7月より、東洋美術学校様とのコラボレーション企画、「フォントの感性を“ON”にする」取り組みの一つとして、集中ゼミを行いました。

今回のテーマは、「学生さんにフォントの大切さが伝わるノベルティグッズ」。これを同じ学生である東洋美術学校の皆さんに考えてもらいます!
クリエイティブデザイン科の高度コミュニケーションデザイン専攻、高度グラフィックアート専攻、高度プロダクトデザイン専攻、すべての専攻の学生さんを交えての初めての授業です。一人ひとりの得意分野を活かして、何ができるか考えていきます。

まずは「フォントってどういう役割のものなのか?」について学び、提案用の資料では「どんな風に文字や要素をレイアウトしていけば、読みやすい資料になるのか?」を考えます。

座学の後は、グループに分かれてディスカッション。大きな白い紙に、どんなグッズがあったら同じ学生に文字やフォントの面白さが伝わるのか、各グループでイメージを膨らませていきます。

皆さん、フォントの魅力はもちろん、予算や企業の目的について考えるのも初めて。今までとは異なる視点に悩みながらも、ノベルティグッズ会社や印刷会社のサイトなどで調べていきます。

これまでモリサワが出してきたノベルティグッズも、アイディアのヒントになるかも?

グループの色が、アイディアにも反映!

ここで各グループで考えてもらった、ノベルティグッズ案の途中経過をご紹介。
最終プレゼンの前に、モリパス部顧問も加わりこれからどう進めていくかを話し合いました。

このグループは、「若者が好きなオノマトペ」から、イメージに合うフォントを選び、シールのデザインを考えてくれました。個人の持つフォントへの印象だけでなく、フォントの特徴や歴史についても調べてくれたことで、納得感のあるチョイスになったと思います!

このグループは、明朝体の特徴的な「形」に注目して、缶ケースのデザインを考えてくれました。「永字八法」(もともとは楷書の「永」の文字をモデルに、さまざまな毛筆の書き方を分類したもの。「永」の文字に、全ての筆法を含んでいると考えられています)という、ちょっとマニアックなところに光をあててくれたのが嬉しかったです…!

このグループは、「学生の世代に向けた応援」をテーマに、自分を励ましてくれるような言葉がデザインされた、ファイルを考えてくれました。素敵なデザインには、クリエイターの思いが必要不可欠。グループの皆さんのアツいプレゼンに、期待が高まります!

このグループは、「フォントのデザイン」と「ことば」と「紙石けんというグッズの特徴」とを組み合わせて、一人一人がデザインを考えてくれました。学生さんがもらって嬉しい、お洒落なグッズができそうな予感…!

どのグループも、そのグループならではの色が反映された「フォントの感性がONになる」ノベルティグッズを提案してもらえました。

さて、ここから顧問からのアドバイスも参考にしつつ、アイディアを詰めていきます。栄えある最優秀賞とノベルティ賞は、一体どのグループの手にわたるのでしょうか…?!

次回に続きます!

学校法人専門学校 東洋美術学校
www.to-bi.ac.jp

東洋美術学校様とのコラボレーション企画、「学生さんにフォントの大切さが伝わるノベルティグッズ」を考えてもらった産学連携プロジェクトも、いよいよ最終プレゼンの日を迎えました。

生徒にとっては、企業の前での発表自体が初めての経験。審査員の前で緊張しながらも、堂々とアピールしていただきました。

いよいよ「最優秀賞」「ノベルティ賞」が決定!

栄えある「最優秀賞」をつかんだのは、Bグループ!
「フォントアートステッカー」を提案していただきました。
フォントの持ち味を活かしたデザインが決め手になり、完成度の高い提案をしていただきました。

気になる「ノベルティ賞」をつかんだのは、Dグループ!
「ワードクラウド風クロッキー帳」を提案していただきました。

クロッキーする他にメモや落書きにも使える、美術系学生の必携品と言えるクロッキー帳。
そんなクロッキー帳の表紙に、美術系学生あるある(?)のワードをちりばめ、ぴったりだと思うフォントをあてていただきました。裏表紙では、あるあるワードに使用した書体がわかるという工夫も光ります。

学生さんならではのユニークな提案に、審査員も興味津々。
いつも持ち運ぶクロッキー帳で、楽しみながらフォントに親しむことができる、フォントのバラエティの豊かさを感じられ、ちょっとした書体見本帳代わりにも使えるといった点が、高い評価に繋がりました。

フォントを楽しめる、ユニークなノベルティが完成!

数ヶ月後、デザインを何度か調整した上で、クロッキー帳が完成しました!

グループで主なデザインを担当していただいた坂本望さん(写真左)と織田佳奈美さん(写真右)に、クロッキー帳を手に、自分たちの提案が形になった喜びを語っていただきました。
「デザインを制作するうちに、一緒にフォントの名前も覚えてしまいました。自分で調べたフォントが、普段世の中でも使われていることに気がつくようになりました」と、制作しながらフォントの感性のスイッチも“ON”になった様子。

クロッキー帳は、今後のモリサワの認定校セミナーなどで使用させていただいています。
読者の皆さんの学校でノベルティを配るときは、是非思いを汲み取って使ってみてくださいね!

学校法人専門学校 東洋美術学校
www.to-bi.ac.jp