2022.09.27

【連載】よくわかる!組込みフォント 第3回「ビットマップフォントを知ろう。」

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はじめに

組込みフォントの基礎知識や用語などを解説していくブログ「よくわかる!組込みフォント」第3回目は、ボディサイズとレターサイズ、モノクロ・グレースケールビットマップフォント、フォーマット、データ容量といった「ビットマップフォント」についての解説をまとめました。

ビットマップフォントとは

文字(字形)をドット(点)の集合体として表現するフォントです。元々ラスターデータ(ビットマップグラフィックス)なのでレンダリング処理なども必要なくデータ容量も少ないため、解像度(画像の画素:画像を構成する最小単位)や処理能力が低い環境、非OS(OSがない)環境でも利用可能。

ビットマップフォント

ビットマップフォントは字形をドット(点)パターンで持っており、小さなサイズでも文字を構成する線を間引いてデザインしているため文字が潰れません。 

ボディサイズとレターサイズ

ビットマップフォントは点(ドット)で表現されている性質上、フォントの表記(サイズ表記)が特殊です。
以下はボディサイズ20×20(レターサイズ19×19)ドットのビットマップフォントです。

枠の大きさをボディサイズ、文字情報があるエリアをレターサイズと呼んでいます。
レタースペースを持つことで出力の際、文字間や行間のスペース処理を行わずデータをそのまま並べても文字同士がくっ付くことがありません。
※拡大・縮小ができないため利用サイズ毎にフォントデータを用意する必要です。

モリサワではボディサイズ、レターサイズを横x縦の順で表記しています。

モノクロビットマップフォントとグレースケールビットマップフォント

2階調で字形(ドットパターン)を作成したものをモノクロビットマップフォント、複数階調(多階調)で作成したものをグレースケールビットマップフォントと呼びます。

モノクロビットマップフォント(2階調)

背景色と文字色(2階調)で表現したビットマップフォントでデータ容量が小さい、中間色を持たないため文字の輪郭にジャギー(ギザギザ)が目立ちます。
モノクロ表示デバイス、ROM容量の少ない製品、解像度の低い製品などで利用

グレースケールビットマップフォント(多階調:色や明るさを複数の階調を使って表現)

アウトラインフォントの回で説明したアンチエリアス(背景色と文字色を段階的に変化)で文字の輪郭を滑らかに表現したビットマップフォント、データ容量が大きい。
カラー表示デバイス、処理性能が低い環境で滑らかな文字を表現したい製品などで利用

フォーマット

ビットマップフォントの代表的なフォーマットは以下の通りです。

バイナリ0と1のみで表現される二進数のデータ形式
コンピュータで直接処理ができ、データ容量が小さく、最も標準的な形式。
BDFAdobeが策定したビットマップフォント用のデータ形式
テキスト形式のためデータの中身が分かりやすい。
WindowsBMPWindowsで標準的に使われている画像データ形式
グレースケールビットマップフォントでも使われる形式、データ量が大きくなる。
TrueTypeエンベッドビットマップフォントデータのみのTrueTypeデータ形式
TrueTypeデータ(フォーマット)にはビットマップフォントを埋め込むことができます。
設定されたサイズ(ポイント)を指定するとビットマップフォントが呼び出されます。
【参考】12×12(11×11)ドット ロウスキャンバイナリ形式のドットパターン

モリサワではご紹介したフォーマット以外にも対応可能ですのでご相談ください。
※仕様によっては対応が難しい場合もあります。

主な利用製品

デジカメ、スマートウォッチ、プリンター、ハンディターミナル、電光掲示板、医療・計測機器、各種家電製品から工業製品

データ容量

ビットマップフォントはデータ容量が小さくROMの容量に余裕がないデバイスでも搭載が可能です。

以下は代表的なサイズのデータ容量です。
文字セット:Windows31J
フォーマット:バイナリ
【サイズ:データ容量】

12×12(11×11)ドット: 279,552 Byte
16×16(15×15)ドット: 372,736 Byte
20×20(19×19)ドット: 701,440 Byte
24×24(23×23)ドット: 841,728 Byte
28×28(26×26)ドット: 1,304,576 Byte
32×32(30×30)ドット: 1,490,944 Byte

モリサワビットマップフォントサイズ一覧https://www.morisawa.co.jp/products/fonts/embedding/bitmap/

ビットマップフォントをご検討の際は、以下の内容をご確認ください。

■利用環境

表示パネルの階調【例】256階調
表示パネルのサイズ【例】2.5インチ
解像度【例】横240x縦360ピクセル(ドット)
表示サイズ【例】24×24(23×23)ドット
※上記【例】の場合、24ドットは1行に最大10文字で15行表示が可能です。
ROM容量【例】5MB(データの保存可能容量)
※モノクロまたはグレースケールビットマップ、サイズ、文字セットや言語によって必要なデータ容量は変わります。

今回のビットマップフォントの解説は以上になります。
ご質問などがあれば直接メールにてお問合せください。

問合せ先:pas@morisawa.co.jp

次回は「文字セットと文字コード」について詳しく解説いたします。
よろしくお願いいたします。