私たちフォントメーカーのモリサワでは、2009年よりUD(ユニバーサルデザイン)フォントを販売しています。
近年、多様性への配慮やSDGsへの関心の高まりで、UDフォントのお問い合わせがますます多くなっています。
モリサワでは、大学の先生などにご協力いただきUDフォントに読みやすさのエビデンスを取得しています。しかし、ビジネスパーソン目線で「本当に読みやすいの?」と気になる方も多いはず。そこで、モリサワでは従業員が参加する社内トライアルを行いました。
その結果、UDフォントの方が…
文章の読みの速度…約2.4%速い
判読性(文章内の間違いの認識)…約1.4%優位
となりました!
モリサワにはバックオフィスなどフォントデザインに関わらない業務も多いですが、そのような職種のスタッフも、「フォントを変えるだけで全然印象が違って見える」といった意見も多くいただき、読みやすさの再発見があったようです。
トライアルの方法
トライアルでは、通常の書体で作成したビジネス資料と、UD書体で作成した資料を複数パターン用意しました。この資料にはあらかじめ誤字を含んでいます。
被験者にはこれらの資料をランダムな組み合わせで読んでもらい、以下の2点を計測しました。
- 一定時間で何文字読めたか?
- 誤字の箇所をどれだけ見つけられたか?
150人の参加者の結果を集計したところ、モリサワでは冒頭のように
文章の読みの速度…約2.4%速い
判読性(文章内の間違いの認識)…約1.4%優位
となりました。
結果を見ると、確かにUDフォントの方が読みやすそうです。
速く読めると業務効率が上がり、判読性が高ければミスを防止・意思疎通の効率化につながります。でも、その効果ってどのくらいでしょうか?
読みやすさで時短!?
ビジネスシーンでは、メールや資料など文字を読む機会が非常に多くなります。仮に1日のうち文字を読んでいる時間が20%と仮定すると、2.4%早く読めるだけで、計算上は年間一人あたり8.71時間業務時間が短縮できることになります。
この計算を元に全従業員分に換算すると、会社全体では大きな人件費の削減につながる可能性を持っています。
UDフォントで働き方改革
テレワークの普及で、以前よりもモニターを見て業務を行う時間が増えたり、文字でコミュニケーションを行う頻度が増えたりした方は多いのではないでしょうか? モニターで読まなければいけない文字量が増えたことで、目への負担を感じるという声は、業種を問わず多く聞きます。
文字が速く読めるということは、目を酷使する時間が減るということ。フォントを見直すことは目の健康に対する配慮になります。従業員の負担を削減ができ、働き方改革の一助となります。
すでに自治体や企業でUDフォントを全社導入し、Officeソフトなどでの通常業務にUDフォントを使用するケースもでています。働き方改革の機運が高まる今、UDフォントを使った業務改善・労働環境の向上が、これからますます広がっていきそうです!
製品紹介:
トライアルで使用したビジネス向けUDフォント、MORISAWA BIZ+はこちら
UDフォントを利用した業務改善や実証実験にご興味のある自治体様や企業様も、上記ページ内のフォームよりお問い合わせください。
導入事例:
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