
「礼・節・技の人間教育」を建学の精神に、高い品性とコミュニケーション能力をもった音楽家・音楽人を養成されている昭和音楽大学様では、モリサワの公共組織UD字體計劃を教職員の皆さまの業務用PCにご導入いただいています。
今回は、副理事長・企画広報部長の下八川氏、短期大学部音楽科長の三ツ堀氏、企画広報部企画IR室の入江氏、有坂氏に導入に至った経緯や思い、今後の活用に関してお話を伺いました。
「情報を整理し、標準化して人に伝えていく」という営みが学校の方針と親和性がある
下八川氏「私自身、広報の業務に長期間携わっていましたので、情報伝達におけるフォントの重要性というのは意識をして仕事に取り組んできました。モリサワのUD(ユニバーサルデザイン)フォントは、事柄を正確に伝達するために活用するということがクリアになっていて、そこがすごくいいなと感じています。その発想は、仕事においても、教育の中でも必要なことですよね。
我々の学校は、現在は、さまざまな音楽のジャンルに携わっていますが、基本的には西洋音楽(クラシック)から始まっている学校で、そこでは、事柄を論理立て、系統立てて人に伝えるということが基本になります。例えば、日本や中東の音楽は非常に感覚的で、これは悪い意味ではなくて、楽譜を見ただけではどういう風に再現するのか曖昧な部分もあって、演奏者に任されている側面もあるのですが、西洋音楽は、楽譜に音程も、リズムも明確になっているので、その通り忠実に演奏するということが強く求められます。
情報を整理し、標準化して、それを人に伝えていくという営みに関して、強いこだわりをもって取り組むということを教育している学校ですので、そういう意味でも非常に親和性があると感じ、UDフォントの導入に至りました」

学生一人ひとりが学びやすい環境整備
三ツ堀氏「私は、前職で高校の教員をしていた経験から、さまざまな配慮を必要とする生徒さんが増えてきた中で、生徒によって色々な見え方があるということを実感していました。
問題なく読める学生もいますが、視覚的に困りごとを抱えている学生もいるかもしれない。一人ひとりに対して配慮をしていく中で、フォントもできるだけ多くの人にとって優しく読みやすい環境が準備されるべきです。また、これは大学だけではなくて、今後はもっと幼い頃からそういったことが必要だと教育現場で感じています。このような思いからUDフォントの導入を後押ししました。
以前は、PCに入っているUD數位教科書字體を使って文書作成するよう心掛けていましたが、モリサワのUDフォントプランが導入されてからは、授業用の資料作成時にも、バリエーションの中から適材適所でフォントを選択できるようになりました。そして、配置やデザインにも配慮をしながら、やっぱり視覚的に優しいということを大事にしています」
情報を受け取る側の気持ちによりそった文書作成
下八川氏「私自身も今、老眼になってきていて、文字が見づらいです。いわゆる明朝体だと、書類が見にくいな、薄いなと感じます。本学では、シニアの方のためのコースがあり、ご高齢の学生さんも増加しています。そういった方にとっても良いことだなと思いますね」
有坂氏「読みづらさという点ではシニアの学生さんですが、逆に今の現役の学生さんは、一瞬で情報を得るという文化にだんだん変わってきているなと感じています。学生さんと意見交換会をすると『学生はもっとこういう情報が欲しい』と要望があるのですが、確認すると既に案内は出している……というような、発信する側と受け取る側のミスマッチも発生していることが分かりました。
情報発信において、文章すべてを読まないと内容が掴めないようなものは見てもらえないので、要点をまとめて箇条書きで表現するなどの工夫をしています。また、いわゆる明朝体でお知らせを作成すると、その堅い印象に苦手意識がある学生さんも多いようです。フォントは紙面が優しい印象になるよう、丸く柔らかいイメージのBIZ UD新丸ゴを意識的に活用しています。こういった読む側に与えるイメージという点でもUDフォントは有効だなと感じていますね。
情報を発信する際には『正しい情報を出したからOK』と一方的に伝えたつもりにならないで、読む側の気持ちに寄り添った文書作成を意識しています」
勉強会を通して学内へさらなる意識の定着を
入江氏「プランを導入してからは、教員も積極的にUDフォントを活用しています。教員向けの研修会を実施する際に、本学の教員が講師を担当する回もあるのですが、その際もUDフォントで作成された資料に変化してきており、学内への浸透を実感しています」
有坂氏「導入した効果や学内への浸透を感じられる一方で、課題も見えてきました。UDフォントをPCに入れたはいいが、選択するフォントが利用シーンにマッチしていなかったり、せっかく選択したフォントに意図のない装飾や色付けをしていたりということもあって。勉強会を通してどのように活用すると効果的か、ということまで併せて学内に浸透させていかなければと考えています」
学内の円滑な情報伝達を目指す「伝わる」は才能ではなく技術
有坂氏「次のステップとしては、学生さんがフォントを利用して自由に制作できる環境や、『伝わる』資料作成のスキルを習得できる講習を実現していきたいと考えています。また、本学は音楽大学ですので、曲名表記での活用など、多言語のフォントを求める声もあがっています。そういったフォント環境の整備を目指し、まずは、勉強会を学内に広めていきながら、フォントへの意識定着を推進していきたいです」
下八川氏「最近、タイムパフォーマンスという言葉がよく使われますが、円滑に情報が伝わらないということは、オーバーに言うと、お互いの時間を無駄にしている状態ですよね。お互いの情報共有が円滑になるとタイムパフォーマンスも良くなるし、お互いストレスも無くなります。そういう効率の良い状態を目指したいです。
伝わるというのは、才能や経験の有無も関係するとは思いますが、技術として『伝えようとする意識があるかどうか』ということです。モリサワが素晴らしいのは、フォントを提供して終わりではなくて、その考え方も発信されているところだと思います。それは世の中にとっても良いことですので、我々ももっとその輪を広げていければと思います」
昭和音楽大学の皆さま、ありがとうございました!
このインタビューの後、実際に昭和音楽大学の1年生全員がMorisawa Fontsを使えるように環境を整備され、モリサワが特別授業を行いました。
授業のレポート記事はこちらよりお読みいただけます!
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