研修・セミナー

2021.09.27

UDフォントセミナー2021【セミナーレポート Day1|7/30】

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モリサワでは2021年7月~8月の3日間、教育現場で積極的にUDフォントを活用されている方々をお招きし、オンラインでのUDフォントセミナーを開催しました。 

「誰一人取り残さない、質の高い教育を目指して」 をテーマに、小学校から大学までの英語教育の現場や外国人留学生への日本語教育など、「学び」の最前線をお話しいただきました。 

今回は、Day1のレポート記事です。(記事:モリサワ 須田茉利江)
Day2Day3

それぞれのセミナーレポートとあわせて、当日のアーカイブ動画もご視聴いただけます。 

※動画視聴には、登録が必要になります。

これからのICT教育に役立つUDフォントの活用事例 

「マイクロソフトが考えるICT教育について、UDフォント標準搭載の背景」

登壇者:日本マイクロソフト株式会社 モダンワークビジネス部 部長 岡 寛美 氏 

Windows PCには、2018年のFall Creators Updateから「UDデジタル教科書体」が標準搭載されていることをご存知でしょうか。

UDデジタル教科書体が標準搭載となるきっかけは、様々な子どもの教育に配慮した思想への「共感」からだったそうです。

マイクロソフトでは、学習におけるさまざまな困難に対し、「読むこと」「書くこと」など8つの要素を改善し、サポートする機能を「アクセシビリティ機能」と呼んでいます。

読み上げ機能や拡大鏡など、身体的な不自由さを抱える子どもへのアクセシビリティの向上だけでなく、昨今では普通学級に在籍する読み書きが苦手な子どもに向けても、アクセシビリティ改善に向けた研究開発をされているそうです。

UDデジタル教科書体は、学習に困難を抱えた学生だけではない、全ての児童生徒に選択肢を提供するインクルーシブ教育の中で役立つフォントとして、現場で活用いただいています。

奈良県教育委員会様での事例では、UDデジタル教科書体がWindowsにバンドルされていることで、よりUDフォントの教育活用が導入がスムーズになった事例をご紹介いただきました。

他にも、Windowsで設定できるアクセシビリティ機能として、キーボードなどのデバイスをカスタマイズする機能、視線追跡機能、色覚特性への対応、ディクテーション機能の進化など、様々な取り組みをご紹介いただきました。

Q1. アクセシビリティ機能ってスクリーンリーダー 対応(全盲の方中心)のイメージがあるのですが、それ以外の配慮についてもうかがいたいです。

A1. こちらのサイトをご参照ください。

Q2. 教育機関にも多く導入されていると思われる、LTSB2016版にはUDフォント標準搭載されませんでしょうか。

A2. お問い合わせの製品は日常的な利用がない環境に提供されるものとなりますので、アップデートなどされることがありません。機能がアップデートで提供された場合は、搭載されることがありませんのでご注意ください。

Q3. せっかくの機能なので、ハンディキャップに対する支援だけでなく、学習ツールとして活用することで、多くの人の身近なものになると良いかと思いました。すでにそのようなアプローチもあるのでしょうか。(あるいは、それは望んでいないということもあるのでしょうか)

A3. 一般的にすべての人に読みやすい文字が UD フォントですので、ハンディキャップの有無にかかわらず、ご利用いただくことができるものとなります。私たちもアクセシビリティを向上させる一つの機能として今回のようにご紹介をさせていただいていますが、対象はすべての方と思っています。 奈良県教育委員会様は、”わかりやすく伝わりやすいレイアウト”を意識した学習ツールとして UD フォントを活用されています。詳細はこちらのサイトをご覧ください。

Q4.ディスレクシアの我が子は小学校低学年よりiPadを活用してきました。今年度GIGAスクール端末としてChromebookが入りましたが、制限も多く、やはり個人端末は必要だと感じています。中学進学後はタブレットではなくPC、その場合MacではなくWindows PCの方が学校での使い勝手が良いのではと思うのですが、決め切れていません。中学校、高校でのMicrosoftのアクセシビリティ機能の具体的な使用事例の情報はないでしょうか?

A4. こちらのサイトでも事例をご紹介しています。
高校ではどんなプリケーションをよく使うか、またプログラミングなどにもチャレンジされるかなどでパソコンを選択される方も多くおいでになります。また、教科書などと一緒に持ち歩くことを考えるとなるべく薄くスマートなものをご検討される方も多くいらっしゃると思います。社会や企業で Windows PC が採用されているケースは今も多く、お子さんが使い方に悩んだ時に、親御さんがお使いになったことのある Windows を選択されるというケースもよく伺います。

Q5.視線入力の今後の動向など(アイトラッカーなしでも活用できるようにしていただきたいです)

A5. 残念ながら今の OSとPCの機能の組み合わせではアイトラッカーとの組み合わせが必要となります。今後については何とも申し上げられませんが、シンプルな形で活用できるようになるといいですね。

「これからのICT教育に役立つUDフォントの活用事例〜西宮市の活用事例」 

登壇者:西宮市教育委員会 教育研修課 担当課長 谷口 麻衣 氏、指導主事 吉田 将司 氏

実際に学校でUDフォントを導入いただいている西宮市からは、研修事業や学校情報化推進事業をされている教育委員会の谷口さん、吉田さんより、導入のきっかけや現場職員へのアンケート結果をご紹介いただきました。

西宮市がUDフォントを導入するまで

谷口さんには、MORISAWA BIZ+公共団体むけUDフォントプラン導入までの具体的な動きを共有いただきました。
予算策定の後にモリサワから情報提案を受け、一度導入チャンスを逃している状況で、どのように進めていったのかなどのお話をいただきました。

周囲の理解を得る段階では、UDフォント導入による「全ての人への恩恵」や、小学校外国語を教える際の「校務改善」がキーワードになったそうです。

また、「先生の負担も増えず、学生も学習が進む。 UDフォント導入により、誰もがちょっとずつ幸せになる」という言葉が組織全体の気持ちの根底にあることがとても印象的でした。

UDフォント浸透率81%の理由

吉田さんには、実際使っている教職員の方の浸透率や、今後UDフォントを使用したい場面など、導入後の活用状況についても、お話をしていただきました。浸透した今、先生方が作られるコンテンツは学びやすく、先生の負担が軽減されたものに変化していっています。

また、今回のアンケートでは教育現場にUDフォントを使用したいケースがまだまだ存在することがわかりました。

現在UDフォント導入に向けて動いている現場の先生、教育委員会の方にとっても、参考となるお話になったとお声をいただきました。

ぜひ詳細は、動画をご覧ください。